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「arium presents 小片リサ -nestarium-」 イベントレポート
小片リサ オフィシャルファンクラブ “arium” 会員限定イベント「arium presents 小片リサ -nestarium-」が、8月15日(土)に下北沢ADRIFTで開催された。
このイベントレポートでは、美しい詩の朗読やアコースティックライブ、レギュラーラジオの公開収録など、盛りだくさんな内容で届けられた特別な一日の模様を振り返る。
———美しい詩の朗読で幕を開けたイベント
開演と同時に会場が暗闇に包まれると、夏の爽やかな空気を感じさせる音とともに、事前に録音された小片リサの声が響きわたった。
「夏の川原の、白く乾いた石の向こう、木立の狭間に木洩れ陽が踊っている。樺の木の眩しいほどに白い幹と、風にちらちらとさざめきたち繊細な緑。」
上橋菜穂子『鹿の王』に登場する詩の一節だ。
静かにステージに登場した小片リサは、「こんにちは、小片リサです。今回のイベントは、“トーク” “ことば” をふんだんに詰め込んだ内容となっています」とファンに向けて挨拶。続けて「今日は、夏のはじまりから終わりまで、詩の朗読でも夏を感じていただきたいと思っています」とイベントの趣旨を説明し、冒頭の詩と彼女の優しい言葉によって、会場には爽やかな空気が演出されていった。

———ファンとの距離を縮める参加型コーナー
「折から満開の躑躅に囲まれていた。白がある。洋紅がある。絞り模様がある。物音のたえた石畳には躑躅の低い硬質の影が映り、蜂の羽音だけが、眠っている午後の時の寝息のように聞こえている。」
三島由紀夫の『翼』からの一節が紹介されると、ステージ上の小片は「躑躅の細かな描写と、石畳の前に佇む人とのコントラストが好きで、この部分を選びました」と選詩の理由をファンに話した。
次に「みなさんとのコミュニケーションも、たくさんとっていきたいと思っています」と想いを伝え、イベントの来場特典として配布された、自身がデザインした特製の紙うちわを用意するように呼びかけた。
しかし、ファンの大半は “配られたうちわを汚さないように” と、すでに大切にカバンの中へしまっていたようだ。小片の呼びかけに慌てて取り出すファンの姿を見て、「みんな(カバンに)しまっちゃった!?」と驚く一幕があり、こうしたやりとりによって会場は一気にあたたかい空気に包まれ、ファンとの近い距離を強く感じさせる瞬間となった。
ここからはファン参加型企画として、ファンと小片リサのシンクロ率を調査する「小片リサとシンクロニシティ」のコーナーへと移る。
小片が「私の夏の過ごし方にまつわる質問を用意しました。うちわのオモテ・ウラを利用してアンケートに答えてください」と説明。
事前にスタッフが用意した2択の質問に答えていくものだが、ファンは自分の回答ではなく “小片リサはどっちを選ぶか?” を予想し、小片の中にある正しい答えを探すという、やや難易度の高いゲームだ。
「質問はこちら!」と、テンポよく出題していく。
「冷たい飲み物を買うなら...? ペットボトル?缶?」というお題では、「頭の中で、自販機を想像していました。暑いな...コンビニもスーパーも近くにないから、自販機で買うか!っていう感じ」とファンにヒントを与えた。
小片の「せーの!」という合図でファンが一斉にうちわを上げると、客席では「ペットボトル」を掲げた人が多く見られた。
そして小片の回答も「ペットボトル」。ヒントのおかげもあってか、非常に正解率の高い問題となった。
ここで、少数派の「缶」をあげたファンにマイクが渡され、「なぜそう思ったのか?」と尋ねると、「小さいサイズの缶なら一気飲みができるし、持っていると冷たくて気持ちが良いから」という答えが返ってくる。
これに対して小片がすかさず「飲み終わった後のゴミを持ち歩くのが嫌じゃないですか!?」と反論すると、会場は大きな笑いに包まれた。
最後に「回答が完全一致…私とシンクロ率100%だった方はいますか?」と客席に問いかけると、各公演で2~3人のファンが手を挙げた。小片リサは驚きと喜びの表情で「ご自身のSNSに“小片リサとシンクロ率100%”と書いてください!」と伝え、会場全体から温かい拍手が送られた。

———ピアノと歌だけで魅せるアコースティックライブ
続いて始まったライブコーナーでは、ピアニストのはだみゆを迎え、ピアノと歌だけのアコースティックライブを披露した。
「私の作る楽曲には、季節を限定するものが少ないのですが、この楽曲をセットリストに入れたとき、こんなにもはっきりと“夏”という季節の言葉が入っているのか、と今更ながらに発見がありました。今日は、ピアノと歌だけの世界観で、この夏の楽曲を楽しんでください」と紹介し、1曲目に自身が作詞・作曲を手がけた楽曲「ラムネ」を歌唱。
歌を軸にして優しく支えるようなピアノの音色が響きわたり、このイベントのテーマに相応しく “ことば” を静かに受け取ってもらいたいという、彼女の意志が感じられるパフォーマンスを届けていた。
2曲目には「映画の趣味が合うだけ」と「ムーンナイト・シークレット」を各公演で披露した。1曲目の「ラムネ」とは打って変わり、華やかでややムーディーなメロディと共に、小片自身も体を揺らしながら心地よさそうに歌っていたのが印象的だ。
歌い終えると「少し久しぶりに歌いました」と感想を呟き、続けて「ピアノだけでは初めて歌いました。オリジナルの雰囲気がガラッと変わって、この感じも好きです」と語った。
3曲目は「レプリカ」と「君はスターゲイザー」を歌唱。
2部で披露した「君はスターゲイザー」について、外の様子を確かめながら「そろそろ日も暮れてきた頃だと思うので、夜にピッタリな楽曲を用意しました」と説明した。その言葉通り、楽曲の雰囲気に合わせて会場のミラーボールが星のようにキラキラと反射する演出も相まって、非常に満足度の高い時間となっていた。
全曲を歌い終えると「ありがとうございました」と感謝を述べ、さらに「今回は新旧問わず楽曲をセレクトして歌いました。どの楽曲も初めて披露した時の記憶が蘇ってきたり、懐かしさを感じます」と想いを語る。「初披露の時は、すごく緊張していたこともあって...」と懐かしむと、古くから応援しているファンも同じように感慨深い表情を浮かべていた。
最後に小片リサが「この後は、ポッドキャスト番組 “ことばむすび” の公開収録です!」と告げると、一度会場は暗闇に包まれた。

———「ことばむすび」初の公開収録
蝉の鳴き声と共に、「日が暮れてしまうには間があるはずだったが、いつの間にか雲が厚みを増し、中庭は夕闇と西日が入り混じって、薄紫色のセロファンに包まれたようだった。」と、小川洋子の小説『博士の愛した数式』からの一節が読み上げられた。
ステージ上には簡易的なラジオブースが設けられ、ポッドキャスト番組「ことばむすび」でお馴染みのオープニングBGMが流れる。
「小片リサです。NACK5ポッドキャスト番組 小片リサ “ことばむすび” 今回は公開収録となっています」と挨拶を披露すると、ファンは彼女のジェスチャーを合図に、一斉に拍手で会場を盛り上げた。
番組では、リスナーから届くエピソードをもとにひとつの楽曲を作ることがメインテーマとなっている。現在進行中の歌詞のテーマは「出会い」であり、これまでの配信で取り上げたメッセージを受けて、制作途中の歌詞を朗読した。
小片は「いただいたメッセージを紹介していくうちに、自分自身が実際に経験していないことでも、リアルに感じられるというか...さまざまな出会いをいただいていると感じました。出会いの旅のような、そんな景色が浮かべられたらと、作っているところです」と歌詞についての想いを伝えた。
また、「出会いというテーマでつながる、あなたとのことばむすび、まだまだ募集しています!」と呼びかけ、ステージ上でもリスナーから届いたメッセージが紹介された。
さらに、公開収録の特別企画として「あなたが揺さぶられたことば」というテーマのメッセージも紹介。日常の些細な出来事から、人生の節目のような感動のエピソードなど、幅広い内容がファンから届いていた。小片はメッセージを紹介しながら自身の意見を述べるだけでなく、「今日は来ていますか?」とメッセージを書いたファンを客席から探し出し、マイクを通して会話を繰り広げるなど、公開収録ならではの交流を楽しんでいた。
各公演、40分超にわたる濃密な公開収録が行われ、最後に感想を述べて番組のパートを終えた。
イベントで収録した番組の模様は、8月22日(土)と29日(土)のひる12時から2週にわたり配信が行われるので、詳しい内容についてはぜひそちらをチェックしていただきたい。

———ファンへの誠実なメッセージと今後の展望
最後に小片リサは立ち上がり、「今日はいかがでしたか?楽しめましたか?」とファンに問いかける。それに応える大きな拍手が会場を包み込んだ。
「作詞や作曲、音楽のことはもちろんだけど、こうしてイベントやグッズ、いろいろなものづくりをするようになり、 “考える” という動作がここ数年とても増えました。応援してくれるみなさんはどう感じているのかな?と常々、意識をしています」と、日頃の活動についての想いを述べると、続けて次のように語った。
「その中にはきっと、今日はすごく楽しかった!とか、もっとこんなイベントだったらいいのにな…とか。いろんな感情の日々があると思うんです。それを受けて、私も少しずつ前進していきたいと思っているし、この活動には終わりがないから、ずっと一緒に歩んで、一緒に作って行けたらいいなと思っています」と、ファンの胸中を思いやりながら熱いメッセージを伝えた。
「秋にはライブも控えていますし、また新しく私の作るものを受け取ってもらいたいと思っているので、応援よろしくお願いします!」とにこやかに挨拶をすると、ファンもそれに応えて大きな拍手を送った。「ファンクラブイベント、またやりましょうね。ありがとうございました!」と伝え、今回のイベントに幕を下ろした。

ファンクラブ会員限定のイベントでは、特に距離感を大切にしていて、パーソナルな部分も知ってもらいたい、より仲を深めていきたい、という想いがあるという。今回のイベントでは、ファン参加型の企画や、ポッドキャスト番組の公開収録など、トークが8割を占める内容となっており、SNSでのファンの感想も好評を博していた。
普段のライブでは「歌を届けたい」という想いがある一方で、ファンクラブではこうして小片リサの人となりを知ることができる。どちらの場も、今の彼女を形作る大切なピースであると感じる。
7月にリリースした新曲「フロウライト」は、秋のライブ「小片リサ LIVE “Gleam"」で初披露する予定だそうだ。ライブでは、音楽を中心に新たなアイデアと共に小片リサの魅力を発見できる内容となるだろう。
開幕まで1ヶ月、また一歩前進した小片リサの活動から目が離せない。
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【イベント概要】
「arium presents 小片リサ -nestarium-」
開催日程:8月15日(土) ①14:00~ / ②18:00~
会場:下北沢ADRIFT
入場特典:オリジナル紙うちわ
ライブセットリスト
M01 ラムネ
M02 映画の趣味が合うだけ(1部) / ムーンナイト・シークレット(2部)
M03 レプリカ(1部) / 君はスターゲイザー(2部)
ピアノ演奏:はだみゆ
【今後の活動情報】
・小片リサ LIVE “Gleam"
9月20日(土) 17:00~ 恵比寿 The Garden Hall
11月3日(火・祝) 17:00~ 大阪 GORILLA HALL
公演チケット:https://l-tike.com/risaogata/
・NACK5 ポッドキャスト番組「ことばむすび」
毎週土曜日 12時より最新回配信
イベント公開収録回の配信:8月22日(土) / 8月29日(土)
番組サイト:https://www.nack5.co.jp/podcast/
・ニューリリース「フロウライト」配信中
配信リンク:https://lnk.to/fluorite_
Music Video:https://youtu.be/x42bFV4ntyw
文:NICHCA NIWANO / 写真:Yu Jeans Tone(HotLod Filmz)